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宝石に変わる言葉 [たいせつ]

ずっとすねていた。
こんなに好きな役者さんが現れたことは、ワタシの人生で初めてなのに、来日してても見られない、と。


チケットプレリザーブはすべて落選したし、オークションのチケットは高かった。
だから私が唯一なんとかできて、好きな「書くこと」で少しだけでも自らを慰めたいとモウソウを書いてみたりしてた。
私は会社員で主婦。
得意でないご飯を作り、自分のキャパを超えた仕事をはぁはぁと息をつきながら納め、仕事先で会うムカつく人を笑顔でかわしながら、心の中は落ち着かない思いで来日中は我慢のこぶしを握ってる。
そして、少しずつ、夢や希望みたいなものを諦めている自分に気がついている。

今日、来日中のこのお方がデザイナーをしている宝石の会社のイベントがあった。
彼は、そこで本物の宝石より輝く素敵な言葉を言ってくれたみたいです。
ものすごく意訳するけど<ここに来ている人が簡単に来ているわけじゃないことを知っている、そしてここに来たくても来られなかった人がいることも理解している、そういう人たちにも感謝している>とおっしゃったらしい。


私はこの会社の、彼のデザインのペンダントを以前ひとつだけ買ったことがあります(それを買ったら本人が来るイベントに行けるとかそういう特典はない時期にね)。
大切につけている。
ちょっと前だけど、自転車に乗ってたら、するりとペンダントが落ちたことがあった。
私の胸を通り抜けた感触を感じた時、すごく悲しくなった。
自転車から降りて、目を凝らして元の道を戻るとアスファルトと同化した、付け過ぎてくすんだペンダントトップがあった。
拾ったとき、もう絶対離したくないと思った。
今は前よりずっと気をつけながらつけているけど、これからこのペンダント、もっと大切にしようと思う。
私が好きになった人は、私みたいな立場の者さえ(目に見えてもいないのにも)理解してくれてるんだものなぁ。
私のほうこそ、感謝だなぁ。


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